一般社団法人 全日本SEO協会「SEO検定」を受験してわかったこと 〜独学から体系的な理解へ〜

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SEO検定で体系的にSEOを学び直した体験記です。

SEOの世界って、常に動き続けている印象がありますよね。何が正解なのか分かりづらいことも多く、情報も玉石混交。そんな中で、どうやって知識を深めて実際の仕事に活かしていけばいいのか、私自身もずっと悩んできました。今回は、一般社団法人 全日本SEO協会が実施している「SEO検定」を実際に受けてみて感じたことや、独学から体系的な理解に至るまでの道のり、各級ごとの学びなどを、体験を交えてまとめてみました。

はじめに:独学からスタートした頃

私がSEOに関わり始めたのは、2007年に起業を考えていた頃です。当時は今ほど体系的な教材もなく、ネットで拾った情報や「ベストプラクティス」と呼ばれる断片的な知識を頼りに、手探りでやっていました。情報も正しいものばかりではなく、何が正解か分からず混乱することも多かったです。気がつけば、起業の準備以上にSEOに夢中になっていて、膨大な時間を費やしていました。

独学の壁と体系的な学びの必要性

独学だけでは、どうしても情報がバラバラで偏りがちです。ネットの知識は古かったり間違っていたりすることもあり、「本当にこれでいいのか?」と不安になる場面も少なくありませんでした。やっぱり、体系的に学び直す必要性を感じていました。

SEO検定の合格証明書。デジタル画像で、「SEO検定合格”」と表示されており、合格を意味するテキストとロゴが含まれています。SEOに関する知識を証明する重要な書類です。

なぜSEO検定を受けてみたのか

お客様や社内でSEOについて説明する機会が増える中で、「なぜこのツールはこういう記事を作るのか」「SEOの本質って何なのか」といったことを、分かりやすく説明する力が必要だなと感じていました。そんな時、「コンテンツSEOラボ」代表・郡司武さんとのご縁で、全日本SEO協会の「SEO検定」のことを知りました。

SEO検定はすべて4級から1級まで4つと分けられています。想像のとおり、4級は基礎から入り、1級は下の級の内容をすべて対象に、更に上級の知識も問われる検定になります。検定試験は東京と大阪で開催されます

私は最初2024年12月25日に4級を受験して、最後に2025年5月18日に同じ日に2級と1級を受験して晴れてすべての級を合格できました。🌸

ただ2級は1回落ちました。😢

SEO検定で得られる知識

SEO検定は4級から1級まで段階的に学べる仕組みです。公式テキストや問題集を活用しながら、独学では分からなかった「なぜこれが必要なのか」といった理屈や背景までしっかり理解できるようになります。

SEO検定 各級の内容と学び

ここからは、実際に私が4級から1級まで受けてみて感じたことや、各級ごとの特徴についてお伝えします。

4級:SEOの基礎を固める

4級はSEOの本当に基本的な部分から体系的に学べます。Webや検索エンジンの仕組み、Googleの特徴、信頼できる情報源(Google Search Central BlogSearch Essentialsなど)の重要性、タイトルタグやメタディスクリプション、H1の最適化など、まず知っておきたい内容が詰まっています。

SEO初心者やこれから実務を始める人には、とても役立つ内容です。検索エンジンの歴史やGoogleのガイドラインなども学べるので、「まず何から始めればいいの?」と悩む人にぴったりだと思います。意外とネットの裏話やGoogleの成り立ちなど、知っていると面白い話も多く、学びながら楽しめました。

3級:SEOの3大要素とページ構造

3級では、SEOの「3大要素」(企画・人気要素、内部要素、外部要素)について深く学びます。キーワード調査や分類、ページ・サイト構造、技術的な最適化など、実務で役立つ内容が多いです。

例えば「検索ボリュームが高ければ価値が高い」という誤解や、Googleが重視する「トピカルオーソリティ(専門性)」の考え方など、実際の現場で間違えやすいポイントもきちんと整理できます。自分やお客様のサイトを見直すきっかけにもなり、「なぜこう配置するのか」と根拠をもって説明できるようになりました。

2級:実践的なSEO運用に挑戦

2級では、より実践的なSEOの運用方法を学びます。コンテンツマーケティングやE-E-A-T、YMYLへの対応、外部リンク対策、SNS活用、アクセス解析や競合調査など、現場ですぐに使える知識が中心です。

特に、E-E-A-Tの基準やアクセス解析を使った改善サイクル(PDCA)は、仕事の質を一段階上げるヒントになりました。Google AnalyticsやSearch Consoleの実際の画面が問題に出てきたりして、「あ、これ普段使ってる!」と勉強が楽しくなる瞬間も。独学で身につけた知識に公式テキストで裏付けができ、自信を持って社内やお客様に説明できるようになったのが大きな収穫でした。

1級:高度な分析力と戦略立案

1級では、さらに高度なSEOの知識や戦略、問題解決力が求められます。モバイルSEO、ローカルSEO(MEO)、Googleの検索ランキングシステム、インデックス促進や順位復旧、生成AIの活用、SEOの未来展望など、まさにプロ向けの内容です。

Googleが2022年11月以降「アップデート」から「システム」へ表現を変えた背景や、生成AIがSEOに与える影響など、最先端の話題にも触れられました。1級を勉強することで、今だけでなくこれからのSEOについても考えられるようになり、クライアントや経営層にSEO投資の意義やリスク管理を自信を持って説明できるようになりました。

受験を通じて感じたこと

独学で長年やってきた私でも、公式テキストや問題集なしでは合格が難しい場面がありました。10年以上もネットの仕事に関わってきても、2級は一度落ちてしまい、実務経験だけでなく、座学としての学びも大事だと痛感しました。

SEO検定で学ぶのは、ただ知識を覚えるだけではなく、「なぜこの施策が必要なのか」「どうやって改善するか」といった根拠のある問題解決力です。学んだことはそのまま社内チームやお客様への説明や提案にも役立ち、「なぜこのやり方なの?」という質問にも自信を持って答えられるようになりました。

ただ、過信は禁物!いくらネットとSEOのベテランでも、検定は決まったある程度の知識がないと通過できないことになるので、公式テキストを読んで問題集もやっておいた上で挑むべきです。もちろん、日頃からSEOのツールの画面を見ることで覚えやすいところもありますが、それでも検定のために勉強する過程の中で意外に新しい発見もあるかもしれません。

SEO検定をおすすめしたい人

検索結果ページ (SERP) から、もはやAIが出たせいで「ゼロ・クリック」と言われる現象起こっている中、もっとSEOやGEOのことを知りたい人が増えているでしょう。この検定をそいう人たちに受けるメリットあるのか? 私は、こいう人たちにすすめたいと思います。

  • SEOを体系的に学び直したい方
  • 社内やお客様にSEOを説明・指導する立場の方
  • 独学や実務経験に自信を持ちたい方
  • 最新トレンドやGoogleの動きをしっかり把握したい方
  • SEOに興味があるが、この記事にある「MEO」とか「トピカルオーソリティ」などという用語わからない方

SEO検定は、業界歴が長い人にも、これから始める人にも、新しい発見や納得がある学びの場だと思います。

最後にSEO検定で身につく本質的な力

SEO検定は、単に知識や資格を得るためのものではありません。これまでの経験や独学で得た知識に、理論や根拠をプラスして、「なぜこうするのか」をしっかり説明できる力が身につきます。これからも変化し続けるSEOの世界で成果を出したい方は、一度受験を検討してみてはいかがでしょうか。

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